乳児の行事とは。
今日のクリスマス会もそうですが、いわゆる行事というものって、乳児に必要なのかな…?と考える時間が増えていく。
先日節分の豆の宣伝を業者が持ってきた。それを見て、豆がまず乳児にはNG。鬼なんか入ってきちゃったら泣くしかない子どもたちに、さらに豆つぶでやっつけなさいとか、ちょっとムリ。落ちた豆は拾って食べちゃうだろうし…いろいろある行事の中で一番乳児にはハードルの高い行事のように思う。
今日のクリスマスも、まだ理解できていない。赤い服の不審者扱いになってしまう。いっそ不審者対応の訓練に切り替えるかとも思った。
運動会。1歳児がヨーイドン!やった〜いちば〜ん、とかうれしいかなぁ…
餅つき。老人と乳児は避けるべき食べ物ですな。餅もだし、餅つき自体がもうまったく身近にない。生活に密着していないので、つくところを見ても「?」になってしまうだろう。
七夕!願い事が書けないのはもちろん、伝えることもできないので代筆もできない。天の川がよく見えるようになる時間には寝ていてほしいお年頃。
ひな祭り。触るなという方が酷。ダメダメ言わなきゃいけないなら、出さない方がいい。
少し前は私も行事は園の花形行事として派手に何かやりたいと思っていたし、やるべきだと思っていたし、やらせて教えなきゃ、と思っていた。もともと幼稚園教諭だった頃の気合いが抜けていない(笑)
でも今、目の前にいる子どもたちを見ていると、果たして餅つきを、あの消防車や救急車をみるようなキラキラした目で見るだろうか。やりたいと思っているのは、私だけで、子どもは思ってないんじゃないか、と考えるようになってきた。
かといって年中行事には先人の知恵がいっぱい詰まっているので、ヘタにショートカットすべきではないという見方もする。冬至にカボチャと柚子にも、丑の日のうなぎも、こどもの日の菖蒲湯も、今の生活とは結びつかなくなってはきているもののやっぱり意味のあるもの。これを子々孫々伝えていくのも私たちの役目だと思う。
そもそも、子どもに教えてあげようなんて考え方がおこがましいのかな(笑)教えられることの方が多いかも。分かっていないと思っていたけど、迎えにきた保護者にちゃんとサンタクロースが来たこと、プレゼントをもらったことを伝えている子がいた。その姿を見ると、やっぱり行事にはやる意味と意義があるのかな。
テレビや著書を拝見し、尊敬し、大阪まで講義を聴きにいったことのある、汐見稔幸先生はよくよーく子どもを観察しなさいと仰る。子どもが悪さをするのならなぜ悪さをするのか、答えが分かるまでは止めてはいけない。何か必ず意味があるから。意味はあるけど正解はない、てのがミソ(笑)
さてさて、つぼみ小規模保育園として日本の年中行事にどう向かい合っていくか。これからもひとつひとつ考えながら、保育をしていこう。